【書評】1万回生きたネコが教えてくれた幸せなFIRE
皆さんこんにちは。
今回はヒトデさんが書かれた『1万回生きた猫が教えてくれた幸せなFIRE』を紹介します。
皆さんはFIREについてどう思いますか?
働かなくていいから人生ハッピー!
満員電車も嫌な上司も全てから解放される真の自由!
経済的自立で死ぬまで安泰!
FIREと聞くとすごくハッピーな印象を受けますよね。
この本ではFIREの実態・やり方・幸せについて、FIREした様々な登場人物たちを題材として言及しています。
この本を読めばFIREへの理解を深め、目指すなら本気になる必要があるということを教えてくれます。
それではよろしくお願い致します。
はじめに:結論
結論から言います。
上記3つが本書の伝えたいことです。
本書は物語形式で話が進んでいきます。
今回は物語のネタバレは無しで、上に挙げた結論について掘り下げつつ紹介したいと思います。
本気にならなければFIREは達成できない
FIREしたい人の中には20〜30代の人が多いかと思います。
社会に出て理想とのギャップから、「会社辞めたい…働きたくない…」と思いFIREを目指す気持ちは共感できます。
ですが今一度立ち止まって考えてみてください。
『あなたはFIREの為に何をしていますか?』
即答できなければ、FIRE達成は難しいと言えます。
本書ではさらに『投資だけではFIREは達成できない』とも書かれています。
投資だけじゃダメなの!?
じゃあ、新NISAで積み立てているインデックスファンドって意味ないの…?
そう思う人もいるでしょう。
安心してください、投資に意味はあります。
『投資だけではFIREは達成できない』のです。
「じゃあ、FIREしている人たちってどうやってお金を稼いだの?」
FIRE達成者で本業が高収入な人を除いた場合、以下の方法でFIREを達成します。
- より高額な会社へ転職する。
- 副業して稼ぐ。
- 起業して稼ぐ。
- 生活水準を極限まで低くして、必要資金を低額にする。
FIREというものは本気にならなければ達成できないのです。
闇雲にFIREしても幸せにはなれない。
働かなくてよくなるんだから、幸せに決まってるじゃん?
そう思うかもしれません。
ここでFIREした時の資産の流れを見てみましょう。
- 例:資産1億円でFIREした場合
- 年4%ルールで取り崩していくと、使える金額は1億円 × 4%で400万円となります。
- ここに税金を30%と仮定すると、400万円 – 400万円 × 30% = 280万円が自由に使えるお金だとわかります。
- 12ヶ月で割ると約23万円、1ヶ月あたり23万円で生活することになります。
これがわからないと、いくらまで貯めればFIREできるのかわかりません。
- 4%ルールで取り崩すと資産は減りにくい。
- アメリカで研究結果が出ているからこそ、FIREするならこれ!と言われています。
- ここでよく考えてほしいことがあります。
- 4%ルールで取り崩すと資産は減りにくいが、資産が増えることもないということを理解しておく必要があります。
- FIRE中に今よりも良い暮らしをしたいと感じたら?
- 仕事を再開して働くのも一つの手です。
結局働かなくちゃいけないのか…。
これが仮に2億円あってFIREするなら話は違うかもしれないけど、そんな大金ポンと用意できないよね…。
FIREするということは『自分の生活水準を固定する』ということです。
FIREしても質素な暮らししかできないなら、それは果たして幸せと呼べるでしょうか?
人は他人との関わりに幸せを感じる。
お金の本で必ず取り上げられるものがあります。
それは『愛』・『繋がり』・『思いやり』です。
世界の成功者たちの伝記にも必ず登場するこれらは、FIREにも通ずるものがあります。
- FIREして生活水準を固定した時
- 結婚は可能か?
- 家族は養えるか?
- 今まで通り友人たちと接することはできるか?
- 友人のことを見下したり、友人から妬まれたりして友情にヒビが入ることはないか?
- 世間からはどう見られるか?
- 結婚は可能か?
FIREしたけど、家から一歩も出ず残りの人生を何もしないまま生きるだけで本当に良いのか?
人から話しかけられたい、頼られたい、頼りたい、そんな願望は本当にないでしょうか?
人との繋がりを完全に断つFIREは、ただ虚しくなるだけなのかもしれません。
まとめ
- FIREに興味がある人
- FIREは楽しいことばかりではない。
- 会社を辞める時と同じで、逃げの気持ちでFIREすると幸せにはなれない。
- FIREを目指している人
- 真剣になる必要がある。
- 早期リタイアは異常であることを認識すること。
- 残りの人生分お金が無いとできない = 残りの人生分お金を貯め切ったということ。
- 若ければ若いほど凄いことだが、異常であることも理解しておく必要がある。
- FIREについて理解を深めたい人
- 本書ではFIREの事例を何パターンか紹介してくれるので、是非参考にしてみてほしい。
- フィクション・ノンフィクションはわからないが、リアリティを感じた。
- 一番おすすめするのは、実際にFIREした人に会ってみることだ。
- 周りにいなければ、FIREした人の講演会がどこかでやっていないかチェックしてみるのもおすすめです。
正直言うと、本書を読むまで私は逃げのFIREを考えていました。
今の会社を早く辞めたいからFIREするんだ!
そう思っていましたが、本書を読み考えが揺らぎました
同時に感じたのが『揺らぐ程度の決心だった』ということも知りました。
迷いや窮屈さを感じていた日々に少しだけ、光が差す…大袈裟かもしれませんが、本書を読むことは、そのぐらい価値ある時間でした。
あなたはFIREを目指しますか?
ぜひ本書を手に取り、一読して考えてみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
さようなら〜